代 表 声 明
かつて、私は一労働者として地元の急性期総合病院で5年間の実務経験を積み、その後は、日本全国47都道府県の様々な現場で勤務するという挑戦(全国を回る看護師)をしておりました。
振り返れば、全国各地の人々との出会いと別れを繰り返す日々でした。
労働者時代、私自身が人材紹介会社や派遣会社を利用する立場(現在と逆の立場)にあり、北海道から熊本県まで15都道府県で病院や介護施設、教育機関では大学教員としても勤務しました。
多くの現場を渡り歩く中で、私はこの業界が抱える課題を肌で感じるようになりました。
一部の人材紹介会社・派遣会社では、現場の実情を把握しないまま、利益を最優先にしたマッチングが平然と行われ、働く側の不安やサポートが置き去りにされている現実に直面しました。
それと同時に、現場で関わる一部の職員の言動や行動に、失望させられる場面も少なくありませんでした。
医療や看護の現場は、本来「人を思いやる」ことが最も重要なはずですが、現実には理想からかけ離れた対応や閉鎖的な体質、職種間の上下関係、不誠実な態度に直面することが多く、そうした状況に対して、私は「このままではいけない、変えていかなければならない」という強い想いを抱くようになりました。
当時、私自身も「求職者」として複数の人材紹介会社や派遣会社を利用していた立場として、それらの経験を通じて、医療・看護業界に限らず、広く人材業界全体(転職エージェント)に対しても、同じような違和感や課題を強く感じるようになりました。
業界全体が、現場の実情や求職者の真のニーズを理解せず、相手の気持ちを考えない言動や行動、利益優先の姿勢で動いている現実に直面し、これは医療・看護に限らず、すべての業界に共通する見過ごしてはならない問題だと痛感しました。
働く人々の心や状況を無視したマッチングや、最終的には「求職者を置き去り」にするような人材業界の対応は、最終的には双方にとって不幸な結果を招くことを深く実感しました。
こうした経験を通じて、
「自分なら、もっと現場に寄り添った紹介ができる」
「働く人も、受け入れる側も、双方が安心できる関係を築けるはず」
という確信が生まれました。
同時に、「自分が味わった屈辱や悔しい思い、理不尽な経験などを、世の中の多くの看護師や未来の求職者に味わせたくない」という強い想いが、私の確固たる信念・反骨精神であり、すべての原動力(復讐心)となっています。
「今の生き方や環境では、そう簡単に他人や組織を変えることはできない」
「そもそも私自身が看護師として、人としても未熟であった瞬間もあった」
「自分自身の原因で招いた結果や状況を私自身が反省しなければならない」
「人や環境のせい、言い訳や批判をしても、自分の成長にはつながらない」
「結局、最後は私自身の問題と捉え、自分自身が変わらなければならない」
こうした結論に達した私は、全国を回る看護師の道を諦め、一か八かの賭けとして2020年に起業を決断しました。
当時の私は、一般企業に就職した経験もなく、業界知識や起業、事業運営の「イロハ」すら知らない状態でした。当然ながら、コンサルティング業界も未経験でしたが、それでも今日まで事業運営に勤しんでいます。
私にとって、もうこの業界(コンサルティング業界)で失敗することも、言い訳することも、途中で辞めたり逃げることもできません。常に自分自身の実力を俯瞰し、置かれている状況、そして現実と向き合いながら、この業界で人生の終焉を目指しております。つまり私の一番の敵は、自分自身かもしれません。
現在、法人として5期目(5年目)を迎えます。創業以来、無借金経営を貫き、補助金や助成金などの外部支援や、他人からの支援や援助にも一切頼らずに、全て自力・私一人の実力のみで今日に至ります。
主に北海道の医療機関との法人取引を中心に、全国各地から優れた看護師人材を多数発掘し、紹介している実績を誇ります。これまで一企業として、さまざまな経験から得た教訓を基に、当社独自の教育マニュアルや個別プログラムを導入し、多角的な支援を行ってまいりました。
人材紹介後――すなわち求職者の入職後も継続的に、一人ひとりの個別性に応じた人間教育や行動管理を徹底しています。
もちろん、入職後のサポートや企業への介入はすべてボランティアであり、当社の善意に基づいて行っております。利益を目的としないからこそ実現できる、きめ細かな支援が、当社の強みです。
私自身のポリシーとして、会社の利益にばかり焦点を当てることなく、目の前で関わる「全ての人・物・環境」に対する感謝と敬意を忘れず、それはこれまでの苦い過去や経験、私自身がネガティブに捉えていた全ての人々に対しても同様の考えを持つように心がけております。
常に信頼関係の原則を大切にし、一瞬たりとも手を抜かず全力で向き合い続けています。株式会社として「利益追求」が原則であることは理解していますが、私にはその考え方は存在しません。
むしろ、目の前の人々や現場に真摯に向き合い続けることで、結果として企業の成長や利益にも繋がると信じています。
その結果、当社から紹介した看護師の多くが、雇用主から専門職としての高い評価を得るだけでなく、職場内・外での人間性や社会人としての適性についても厚い信頼を得ております。
「○○紹介会社の看護師は全く使い物にならない」「採用して失敗だった」「常識すらなく人としてもダメ」などと酷評されることもある昨今、当社では全ての紹介看護師に対し、いつか看護職以外の職業に就いた際にも通用するスキルを享受しております。
当社が紹介する看護師には、新天地で社会人(看護師)として恥をかくことなく、誰からも信頼され、尊敬される人物になってもらいたいという確固たる理念があります。
文章マナーや言葉遣い、口癖、話し方、物事の捉え方、社会人としてのビジネスマナーに至るまで、すべてにおいて本質的な関わりを大切にしています。
決してその場しのぎの上辺や社交辞令的な対応ではなく、すべての人々に対して深い思いやりと真摯な姿勢で接しています。
このアプローチは看護師という職業に限らず、将来的にはどのような職業に就いたとしても通用し、適切に評価される普遍的な価値観だと考えています。社会で求められる「人としての品格」を育むことが、すべての職業において欠かせないものであると信じています。
近年、看護師が「世間知らず」や「一般常識に欠ける」と批判されることもあります。
しかし、私はそのような偏見を払拭するために、看護師としての専門性に加え、社会人としての基本的なマナーや態度、周囲との信頼関係の構築が不可欠だと強く感じています。
看護師が社会の一員として、すべての職業人と同様に高い人間性と品格を持ち、尊敬される存在であり続けることが、業界全体の信用を高め、社会的地位を向上させる一歩であると確信しています。
当社の使命は、単に人材を紹介して終わることではありません。入職後も、雇用主と労働者双方の心に寄り添い、現場の声に常に耳を傾けながら、中立的な立場で多角的な視点から支援を行います。
一人ひとりの人生に責任を持つ姿勢を大切にし、何事にも丁寧かつ迅速に対応することを心がけています。
常に「相手の立場や心情」を察知・把握できるよう多方面に気を配り、人が敬遠しがちなことや面倒と感じることでも誠実に向き合い、小さなことをコツコツと丁寧に積み重ねていくことで、やがて大きな成果や信頼獲得へとつなげていく――その姿勢を何より大切にしています。
私は、誰に対しても平等かつ公正に向き合い、人によって態度や行動を変えることはせず、相手の立場や年齢に関係なく真摯な姿勢を大切にしております。そして、時には自らの非を認め、人生最期の瞬間まで頭を下げられる大人でありたいと自らを律しています。あらゆる場面において責任ある姿勢を貫いてまいります。
今後とも、医療・福祉・教育の現場を支える“真のパートナー”として、へき地医療や地域社会への貢献を一層深めてまいります。
